ビリーシーンスタイル・ベースの探求 >> 2014年03月
2014年03月の新着記事一覧
とにかく薬指を使うようにしよう!
こんにちは、ぢゃっくです。
スリーフィンガーのポイント第4弾です。

スリーフィンガーを使っているベーシストの方の中には、ひょっとすると「普段はツーフィンガーで、速弾きするときだけスリーフィンガーで弾く」という方もおられるのではと思います。
僕はこの方法はオススメしません。なぜかというと・・・
「薬指を鍛える機会が減る」からです。
もしかすると、その結果、スリーフィンガーをやると音の粒が揃わないということに陥っていたりしないかな・・・とも思います。
ベースでフィンガーピッキングをされている方は、ベースを始めた当初、人差し指と中指のツーフィンガーでも音の粒が揃わなくて苦労した経験が少なからずあるのではないかと思います。
これを解消する方法は、おそらく、ただひとつしかありません。
「とにかく2本の指を使って弾きまくる」ことです。
繰り返し繰り返し、とにかくベースを弾いているうちに、摩擦で指先の皮が少しずつ固くなり、同じ音が出る指の当て方や角度、力の入れ加減、爪の切り方(笑)などのコツがつかめてきて、ようやっと粒のそろった音を奏でることができるようになる・・・という経過があったのではないでしょうか。
指弾きであれ、ピック弾きであれ、「音粒を揃える」というのは、一朝一夕では出来ないとても難しい技術だと思うのです。
当然ながら、スリーフィンガーでも同じことが言えますよね。
ということは、「とにかく薬指を使わなければ、音粒が揃うようにはならない!」ということなのだと思っています。
これからスリーフィンガーの習得を目指すのであれば、基本的に薬指は常に使うことを前提にすることを強くオススメします!
ちょっと違う視点から考えてみたいと思います。
僕は、大学時代に「人間の脳が運動をどのように学習するか?」というようなテーマの研究を行っていました。
ヒトがある運動を学習する場合、その動きを「反復」することで生じる「誤差」情報から、逐次、脳内の神経モデルを構築・更新していきます。学習が進むにしたがって、脳内モデルの精度が良くなるということになり、結果として、滑らかで高速な運動が可能になります。
例えば、テニスを思い浮かべてみてください。
最初は、ラケットを振っても力みがちで、軌道もぎこちなく、ボールにもなかなか当たらない状態です。
それが、上達するにしたがって、ラケットを振るスピードや軌道が高速かつ滑らかになり、インパクトの瞬間だけグリップに力を入れることができるようになり、重くて速いボールでも打ちかえすことができるようになります。すごいことです。
これは、ひとえに「練習の賜物」なんですよね。つまり、「ラケットをたくさん振って、たくさんボールを打ってみて、試行錯誤した結果」として、望ましい運動ができるようになったわけです。
これが脳が持つ「フィードバック誤差学習」と呼ばれるメカニズムになります。
で、スリーフィンガーに話を戻しますが、
楽器の演奏も「手指の運動」になりますので、当然これが当てはまります。
つまり、意識して反復する回数が多ければ多いほど、より望ましい方向に学習が進むのです。
ということは?
「とにかく薬指を含めた3本で繰り返し弾く」ことが、スリーフィンガー上達の早道になるはずですよね。
僕は、ツーフィンガーで十分間に合うテンポの曲や、ツーフィンガーの方が弾きやすいフレーズを練習する場合でも、あえてスリーフィンガーで弾くようにしています。また、薬→中→人の順序をキープして弾くことで、3本の指で4連符を弾く練習にもなります。
もちろん、フレーズによっては一部ツーフィンガーで弾く方が効率が良いと思うこともあるのは確かです。でも、それは「もう一歩先」のテクニックだと考えています。
えー、今回は脳科学のお話まで持ち出してみましたが、いかがでしょうか。
参考になれば、嬉しいです。(^^*)
スリーフィンガーのポイント第4弾です。

スリーフィンガーを使っているベーシストの方の中には、ひょっとすると「普段はツーフィンガーで、速弾きするときだけスリーフィンガーで弾く」という方もおられるのではと思います。
僕はこの方法はオススメしません。なぜかというと・・・
「薬指を鍛える機会が減る」からです。
もしかすると、その結果、スリーフィンガーをやると音の粒が揃わないということに陥っていたりしないかな・・・とも思います。
ベースでフィンガーピッキングをされている方は、ベースを始めた当初、人差し指と中指のツーフィンガーでも音の粒が揃わなくて苦労した経験が少なからずあるのではないかと思います。
これを解消する方法は、おそらく、ただひとつしかありません。
「とにかく2本の指を使って弾きまくる」ことです。
繰り返し繰り返し、とにかくベースを弾いているうちに、摩擦で指先の皮が少しずつ固くなり、同じ音が出る指の当て方や角度、力の入れ加減、爪の切り方(笑)などのコツがつかめてきて、ようやっと粒のそろった音を奏でることができるようになる・・・という経過があったのではないでしょうか。
指弾きであれ、ピック弾きであれ、「音粒を揃える」というのは、一朝一夕では出来ないとても難しい技術だと思うのです。
当然ながら、スリーフィンガーでも同じことが言えますよね。
ということは、「とにかく薬指を使わなければ、音粒が揃うようにはならない!」ということなのだと思っています。
これからスリーフィンガーの習得を目指すのであれば、基本的に薬指は常に使うことを前提にすることを強くオススメします!
▼脳の運動学習の観点から
ちょっと違う視点から考えてみたいと思います。
僕は、大学時代に「人間の脳が運動をどのように学習するか?」というようなテーマの研究を行っていました。
ヒトがある運動を学習する場合、その動きを「反復」することで生じる「誤差」情報から、逐次、脳内の神経モデルを構築・更新していきます。学習が進むにしたがって、脳内モデルの精度が良くなるということになり、結果として、滑らかで高速な運動が可能になります。
例えば、テニスを思い浮かべてみてください。
最初は、ラケットを振っても力みがちで、軌道もぎこちなく、ボールにもなかなか当たらない状態です。
それが、上達するにしたがって、ラケットを振るスピードや軌道が高速かつ滑らかになり、インパクトの瞬間だけグリップに力を入れることができるようになり、重くて速いボールでも打ちかえすことができるようになります。すごいことです。
これは、ひとえに「練習の賜物」なんですよね。つまり、「ラケットをたくさん振って、たくさんボールを打ってみて、試行錯誤した結果」として、望ましい運動ができるようになったわけです。
これが脳が持つ「フィードバック誤差学習」と呼ばれるメカニズムになります。
で、スリーフィンガーに話を戻しますが、
楽器の演奏も「手指の運動」になりますので、当然これが当てはまります。
つまり、意識して反復する回数が多ければ多いほど、より望ましい方向に学習が進むのです。
ということは?
「とにかく薬指を含めた3本で繰り返し弾く」ことが、スリーフィンガー上達の早道になるはずですよね。
僕は、ツーフィンガーで十分間に合うテンポの曲や、ツーフィンガーの方が弾きやすいフレーズを練習する場合でも、あえてスリーフィンガーで弾くようにしています。また、薬→中→人の順序をキープして弾くことで、3本の指で4連符を弾く練習にもなります。
もちろん、フレーズによっては一部ツーフィンガーで弾く方が効率が良いと思うこともあるのは確かです。でも、それは「もう一歩先」のテクニックだと考えています。
えー、今回は脳科学のお話まで持ち出してみましたが、いかがでしょうか。
参考になれば、嬉しいです。(^^*)
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右手は第二関節から先だけを動かそう!
こんにちは、ぢゃっくです。
スリーフィンガーのポイント第3弾は、右手の3本の指(人差し指、中指、薬指)の動かし方についてです。
関連記事⇒右手は「コの字型」にしよう!
関連記事⇒右手の指先を揃えよう
ビリーがスリーフィンガーで速弾きする動画を見ていると、気づくことがあります。
あれだけ高速に弾いているにも関わらず、右手首・手の甲・3本の指の第二関節までの部分がほとんど動いていないんですね。
むしろ、ぶれないようにボディと親指でガッチリと固定しているように見えます。
つまり、3本の指で動かすのは、第二関節から先だけなんです。
前回、前々回の記事でも触れましたが、この第二関節から直角に曲げて、弦を弾きます。
直角に曲げると、以下の写真のように、ほとんど指先が見えなくなりますよね。この形をキープするように意識して弾くと良いと思います。

また、以下の写真は、僕が限界のスピードで2弦開放を弾いている時に撮影したものです。指先は残像しか見えませんが、各指の根本から手首までは、鮮明に写っていることがお分かりいただけると思います。


まとめると、
・右手首から第二関節まではガッチリ固定する。
・第二関節から先を直角に曲げて高速に動かす。
がポイントになります。
あ!もちろん小指は動かしてOKですよ。
薬指から少し離してピコピコ動かすと、ビリーらしさがアップします(笑)。
スリーフィンガーのポイント第3弾は、右手の3本の指(人差し指、中指、薬指)の動かし方についてです。
関連記事⇒右手は「コの字型」にしよう!
関連記事⇒右手の指先を揃えよう
ビリーがスリーフィンガーで速弾きする動画を見ていると、気づくことがあります。
あれだけ高速に弾いているにも関わらず、右手首・手の甲・3本の指の第二関節までの部分がほとんど動いていないんですね。
むしろ、ぶれないようにボディと親指でガッチリと固定しているように見えます。
つまり、3本の指で動かすのは、第二関節から先だけなんです。
前回、前々回の記事でも触れましたが、この第二関節から直角に曲げて、弦を弾きます。
直角に曲げると、以下の写真のように、ほとんど指先が見えなくなりますよね。この形をキープするように意識して弾くと良いと思います。

また、以下の写真は、僕が限界のスピードで2弦開放を弾いている時に撮影したものです。指先は残像しか見えませんが、各指の根本から手首までは、鮮明に写っていることがお分かりいただけると思います。


まとめると、
・右手首から第二関節まではガッチリ固定する。
・第二関節から先を直角に曲げて高速に動かす。
がポイントになります。
あ!もちろん小指は動かしてOKですよ。
薬指から少し離してピコピコ動かすと、ビリーらしさがアップします(笑)。
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右手の指先を揃えよう!
こんにちは、ぢゃっくです。
今回もスリーフィンガーの右手のフォームについてです。
右手の人差し指、中指、薬指の3本の指先をできるだけ揃えるようにしましょう。
一般的には、中指が少し長いので、関節を曲げる角度を調節してやる必要があります。中指だけ少し深めに曲げて、弦に対しては、指先を揃えるようにします。直角にするのを忘れないでくださいね。

できるだけ、各指の同じような肉の厚さの部分を弦に当てるようにすると、音の粒が揃いやすくなると思います。
例えば、ライトハンドを練習することで、右手の人差し指だけが皮が固くなっているということがあると思います。僕もそうなのですが、その場合はできるだけ同じ音が鳴るように当て方を工夫する必要があります。
ポイントとしては、指の角度、当てる深さ、当てる場所、になると思います。
また、ビリーが弾いている動画を見ると、第二関節の先だけが動いていて、それらが細く集約したような形になっています。
これを参考にして、僕は、3本の指の間隔を出来るだけ近づけて弾くようにしています。
指先をバラバラに開いて動かすと、長さの微調整が難しくなってしまい、粒が揃わなくなります。また、弾くスピードを上げていくと、どうしても遅れが出てきます。
ビリーの弾き方は理にかなっているのですねえ。(^^*)
この写真のように3本揃えたフォームで、スリーフィンガーをやってみてくださいね。

今回もスリーフィンガーの右手のフォームについてです。
右手の人差し指、中指、薬指の3本の指先をできるだけ揃えるようにしましょう。
一般的には、中指が少し長いので、関節を曲げる角度を調節してやる必要があります。中指だけ少し深めに曲げて、弦に対しては、指先を揃えるようにします。直角にするのを忘れないでくださいね。

できるだけ、各指の同じような肉の厚さの部分を弦に当てるようにすると、音の粒が揃いやすくなると思います。
例えば、ライトハンドを練習することで、右手の人差し指だけが皮が固くなっているということがあると思います。僕もそうなのですが、その場合はできるだけ同じ音が鳴るように当て方を工夫する必要があります。
ポイントとしては、指の角度、当てる深さ、当てる場所、になると思います。
また、ビリーが弾いている動画を見ると、第二関節の先だけが動いていて、それらが細く集約したような形になっています。
これを参考にして、僕は、3本の指の間隔を出来るだけ近づけて弾くようにしています。
指先をバラバラに開いて動かすと、長さの微調整が難しくなってしまい、粒が揃わなくなります。また、弾くスピードを上げていくと、どうしても遅れが出てきます。
ビリーの弾き方は理にかなっているのですねえ。(^^*)
この写真のように3本揃えたフォームで、スリーフィンガーをやってみてくださいね。

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右手は「コの字型」にしよう!
こんにちは、ぢゃっくです。
ビリー・スタイルのスリーフィンガーを体得するにあたっては、右手のフォームが重要だと考えています。これから何回かにわたって、そのポイントをご紹介していきますね。
まず、一つ目は、右手を「コの字型」にするということです。

機械工作で部品を固定するために使う「クランプ」いわゆる「万力」のような形になっているイメージです。
ポイントは、右手指の第二関節から先が弦に対して直角になっていることですね。
実際、この形にすることで、弦を力強く弾くことができるようになります。
弾きたい弦に対しては、第二関節より先を動かして下から上に弾くようにします。
このフォームにすることで、一般的なツーフィンガーの場合と比べて、指をかなり弦に深く当てる感じになると思います。それが、ビリーの音の芯の強さ、太さにつながるのではと思っています。
実際に音の粒が揃いやすくなりますので、ぜひお試しくださいね。
親指の位置は、基本的には、弾きたい弦の1つ上の弦に置くことが多いです。ただ、フレーズが弦2本に渡っている場合は、親指を2つ上の弦に置くこともあります。どちらの場合も弦に対して、直角に深く当てるアプローチは変わりません。
また、親指を置く弦はかなりの力で押さえて、できるだけ弾きたい弦との距離を小さくするようにしています。距離が遠くなると、力が入りづらいんです。

親指にしっかり跡が残っているのがお分かりいただけると思います。
ちょっと痛いです。練習中は感じないのですけど(笑)。
ビリー・スタイルのスリーフィンガーを体得するにあたっては、右手のフォームが重要だと考えています。これから何回かにわたって、そのポイントをご紹介していきますね。
まず、一つ目は、右手を「コの字型」にするということです。

機械工作で部品を固定するために使う「クランプ」いわゆる「万力」のような形になっているイメージです。
ポイントは、右手指の第二関節から先が弦に対して直角になっていることですね。
実際、この形にすることで、弦を力強く弾くことができるようになります。
弾きたい弦に対しては、第二関節より先を動かして下から上に弾くようにします。
このフォームにすることで、一般的なツーフィンガーの場合と比べて、指をかなり弦に深く当てる感じになると思います。それが、ビリーの音の芯の強さ、太さにつながるのではと思っています。
実際に音の粒が揃いやすくなりますので、ぜひお試しくださいね。
親指の位置は、基本的には、弾きたい弦の1つ上の弦に置くことが多いです。ただ、フレーズが弦2本に渡っている場合は、親指を2つ上の弦に置くこともあります。どちらの場合も弦に対して、直角に深く当てるアプローチは変わりません。
また、親指を置く弦はかなりの力で押さえて、できるだけ弾きたい弦との距離を小さくするようにしています。距離が遠くなると、力が入りづらいんです。

親指にしっかり跡が残っているのがお分かりいただけると思います。
ちょっと痛いです。練習中は感じないのですけど(笑)。
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スティーヴ・ヴァイの魔法リフ2
こんにちは、ぢゃっくです。
スティーヴ・ヴァイが仕掛けたリズム・トリックの第2弾をご紹介します。
前回記事⇒スティーヴ・ヴァイの魔法リフ
今回は、David Lee Roth Bandの1stアルバム「Eat'Em And Smile」から「Goin' Crazy!」のイントロです。
これは、本当に良いアルバムだと思います。超一流メンバーの個性が、奇跡的に融合して生まれた傑作ですね。
バッドビリーさんもコメント欄に書いてくださっていましたが、この時期のDavid Lee Roth Bandは、稀代のスーパーグループと言っても過言ではないと思います。
ライブの動画(ビデオ持っていたのですが、行方不明・・・)を見ても、まさしく自由奔放という感じで、全員が本当に楽しそうにプレイしています。
ご存じない方は、ぜひぜひ聴いてみてください。本当にオススメです!
2作目の「Skyscraper」も好きなのですが、直後にビリーが脱退してしまうことから、楽曲からもどうしてもデイヴとの確執が感じられてしまう気がします・・・。
さて、スティーヴ・ヴァイの魔法リフに話を戻します。
「Goin' Crazy!」のイントロを聴こえるままに譜面にしたものと、実際の譜面を以下に示します。

基本的には、前回ご紹介した「Knuckle Bones」と同じなのですが、今回は「実は、最初に休符が入っているんだよ」というのがトリックになります。
つまり、前回は前でしたが、今回は「後ろにずれている」のです。
聴こえる音をオモテだと感じてしまったが最後、0:14あたりから入るドラムとベースに全然合わないんですね。
これについては、フレージングの妙もあるように思いますね。オモテと感じた時にしっくりくるように逆に計算されているような気がします(日本人にとっては・・・かもしれませんが)。
頭で分かってから聴いても、僕には、どうしても1拍目のウラから始まっているようには聴こえないですね。完全にお手上げです(T.T)。
参考までに、イントロ全体(歌が始まるまで)も掲載しておきますね。

実は、今回のトリックにはヒントがあり、曲の途中で気づけるチャンスがあります。
それは、ギターソロの後、イントロと同じリフに戻る瞬間(2:09あたり)です。明確に休符が入っていますね。
で、そのあとドラムが入るのですが・・・。
ここでまた「ええ?」と違和感を感じてしまわないでしょうか。
僕はいまだに毎回感じます(笑)。
ソロ中から惑わされずに一心不乱にカウントしていくと分かりますが、実は、ドラムはそのまま継続したタイミングで普通に入っているだけなのですね。
でも感じてしまう違和感・・・。
これは、おそらくイントロと同じリフが始まったことにより、途中で、覚えている(間違った)フレーズに脳が勝手に補正してしまうためではないか?と勝手に考えています。
その結果、ドラムの入るタイミングがずれるように感じてしまう・・・と。
もし本当にそこまで意識していたとすると、その緻密な計算に驚くほかありません。(--;)
ビリーも異次元ですが、スティーヴもやっぱりタダ者じゃあないです。
バンドで演奏するのはとんでもなく難しいでしょうね、この曲。
スティーヴ・ヴァイが仕掛けたリズム・トリックの第2弾をご紹介します。
前回記事⇒スティーヴ・ヴァイの魔法リフ
今回は、David Lee Roth Bandの1stアルバム「Eat'Em And Smile」から「Goin' Crazy!」のイントロです。
これは、本当に良いアルバムだと思います。超一流メンバーの個性が、奇跡的に融合して生まれた傑作ですね。
バッドビリーさんもコメント欄に書いてくださっていましたが、この時期のDavid Lee Roth Bandは、稀代のスーパーグループと言っても過言ではないと思います。
ライブの動画(ビデオ持っていたのですが、行方不明・・・)を見ても、まさしく自由奔放という感じで、全員が本当に楽しそうにプレイしています。
ご存じない方は、ぜひぜひ聴いてみてください。本当にオススメです!
2作目の「Skyscraper」も好きなのですが、直後にビリーが脱退してしまうことから、楽曲からもどうしてもデイヴとの確執が感じられてしまう気がします・・・。
解説
さて、スティーヴ・ヴァイの魔法リフに話を戻します。
「Goin' Crazy!」のイントロを聴こえるままに譜面にしたものと、実際の譜面を以下に示します。

基本的には、前回ご紹介した「Knuckle Bones」と同じなのですが、今回は「実は、最初に休符が入っているんだよ」というのがトリックになります。
つまり、前回は前でしたが、今回は「後ろにずれている」のです。
聴こえる音をオモテだと感じてしまったが最後、0:14あたりから入るドラムとベースに全然合わないんですね。
これについては、フレージングの妙もあるように思いますね。オモテと感じた時にしっくりくるように逆に計算されているような気がします(日本人にとっては・・・かもしれませんが)。
頭で分かってから聴いても、僕には、どうしても1拍目のウラから始まっているようには聴こえないですね。完全にお手上げです(T.T)。
参考までに、イントロ全体(歌が始まるまで)も掲載しておきますね。

もうひとつのトリック?
実は、今回のトリックにはヒントがあり、曲の途中で気づけるチャンスがあります。
それは、ギターソロの後、イントロと同じリフに戻る瞬間(2:09あたり)です。明確に休符が入っていますね。
で、そのあとドラムが入るのですが・・・。
ここでまた「ええ?」と違和感を感じてしまわないでしょうか。
僕はいまだに毎回感じます(笑)。
ソロ中から惑わされずに一心不乱にカウントしていくと分かりますが、実は、ドラムはそのまま継続したタイミングで普通に入っているだけなのですね。
でも感じてしまう違和感・・・。
これは、おそらくイントロと同じリフが始まったことにより、途中で、覚えている(間違った)フレーズに脳が勝手に補正してしまうためではないか?と勝手に考えています。
その結果、ドラムの入るタイミングがずれるように感じてしまう・・・と。
もし本当にそこまで意識していたとすると、その緻密な計算に驚くほかありません。(--;)
ビリーも異次元ですが、スティーヴもやっぱりタダ者じゃあないです。
バンドで演奏するのはとんでもなく難しいでしょうね、この曲。
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あのビデオの動画を見つけました!
こんにちは、ぢゃっくです。
YouTubeでビリーのお宝動画を見つけました。それは・・・!
あの「ビリーシーン・イン・ジャパン」です!
関連記事⇒全ての始まりは一本のビデオでした
僕の原点ともいえるビデオです。
Billy Sheehan JAPAN 9-12-1988 PART 1
Billy Sheehan JAPAN 9-12-1988 PART 2
これがアップされているとは、ビックリしました。YouTubeって本当にスゴイですね。
(まあ著作権うんぬんの議論はあると思いますが・・・)
ビリーの若々しさに加えて、画像の粗さとテロップの貧弱さが時代を物語っています(笑)。
時期としては、David Lee Roth Bandを脱退して、MR.BIGを結成した直後くらいで、メインベースはまだピンクのヤマハBB3000改です。オープニング・ソロでは、標準ぽいBB3000を弾いてますね。
指先が出ている黒の革手袋がカッコいいんですよねー。MR.BIGのファーストアルバムのジャケットのメンバー写真では着けてましたが、その後はなぜか見なくなりましたね(笑)。
特筆したいのが、タイトルが出るJALジャンボ機が着陸するシーン(PART1の2:25あたり)から流れるタラスの「High Speed On Ice」です。この動画ではだいぶ音飛びしてますが・・・。
僕は、この曲に衝撃を受けました。「ひと聴き惚れ」してしまったんです。
それで、どうしても原曲を聴きたくて、いろいろ調べた結果、このアルバムに辿り着きました。それが「Billy Sheehan The Talas Years」です。
このアルバムは、あの「NV43345」も入ってますし、僕の宝物のひとつです。ビデオの中でも「Crystal Clear」など各所で使われています。
当時は、もちろんインターネットなどはなく、入手するのがとても大変だった記憶があります。今では、自宅に居ながらにして、昔の貴重なライブ動画が観れて、入手困難なCDもワンクリックで買える・・・本当に便利な世の中になったものですね。
それにしても、このビデオって、当時どうやって流通していたのでしょうね。どうも一般的に販売されていたような感じがしないのですが、ヤマハが販促資料として配ったとか?でしょうか。
僕も友人からダビングしたものをもらっただけなので真相は知りませんが、とにかく貴重な動画だと思います!
ベース・クリニックの内容もあり、オススメですよ。
YouTubeでビリーのお宝動画を見つけました。それは・・・!
あの「ビリーシーン・イン・ジャパン」です!
関連記事⇒全ての始まりは一本のビデオでした
僕の原点ともいえるビデオです。
Billy Sheehan JAPAN 9-12-1988 PART 1
Billy Sheehan JAPAN 9-12-1988 PART 2
これがアップされているとは、ビックリしました。YouTubeって本当にスゴイですね。
(まあ著作権うんぬんの議論はあると思いますが・・・)
ビリーの若々しさに加えて、画像の粗さとテロップの貧弱さが時代を物語っています(笑)。
時期としては、David Lee Roth Bandを脱退して、MR.BIGを結成した直後くらいで、メインベースはまだピンクのヤマハBB3000改です。オープニング・ソロでは、標準ぽいBB3000を弾いてますね。
指先が出ている黒の革手袋がカッコいいんですよねー。MR.BIGのファーストアルバムのジャケットのメンバー写真では着けてましたが、その後はなぜか見なくなりましたね(笑)。
特筆したいのが、タイトルが出るJALジャンボ機が着陸するシーン(PART1の2:25あたり)から流れるタラスの「High Speed On Ice」です。この動画ではだいぶ音飛びしてますが・・・。
僕は、この曲に衝撃を受けました。「ひと聴き惚れ」してしまったんです。
それで、どうしても原曲を聴きたくて、いろいろ調べた結果、このアルバムに辿り着きました。それが「Billy Sheehan The Talas Years」です。
このアルバムは、あの「NV43345」も入ってますし、僕の宝物のひとつです。ビデオの中でも「Crystal Clear」など各所で使われています。
当時は、もちろんインターネットなどはなく、入手するのがとても大変だった記憶があります。今では、自宅に居ながらにして、昔の貴重なライブ動画が観れて、入手困難なCDもワンクリックで買える・・・本当に便利な世の中になったものですね。
それにしても、このビデオって、当時どうやって流通していたのでしょうね。どうも一般的に販売されていたような感じがしないのですが、ヤマハが販促資料として配ったとか?でしょうか。
僕も友人からダビングしたものをもらっただけなので真相は知りませんが、とにかく貴重な動画だと思います!
ベース・クリニックの内容もあり、オススメですよ。
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スティーヴ・ヴァイの魔法リフ
こんにちは、ぢゃっくです。
リズムは、ほんのちょっとした工夫で、全く異なる印象を与えることができます。
今日は、聴いている人を一瞬「え?あれ?」と惑わせるようなリズム・トリックについて、ご紹介します。
David Lee Roth Band のセカンドアルバム「Skyscraper」の1曲目「Knuckle Bones」におけるスティーヴ・ヴァイのプレイから。
ご存じない方は、ぜひ一度、聴いてみていただきたいです。
再生して、カウントを取りながら聴いていくと・・・。
まず、0:09あたり(ドラムとベースが入るところ)で「おや?」となります。
さらに、0:14あたりからギターリフが安定すると、自分が明らかに曲とずれていることに気づきます。
「え?なんで?!」と思いました。何回やってみても、0:14からの小気味よいバンドのグルーヴに気持ちよく合わせられないのです。
途中に変拍子がある?いやそんなことは・・・カウントのテンポ自体は合ってるし・・・なのに、フワッとリフの雰囲気が変わって、グッとドライブする感じになるんだよなあ。
この曲をスンナリ聴けた方はスゴイと思います。
僕は、不思議で仕方ありませんでした。まさに魔法にかけられたような感じです。
それで長年ずっと悩んでいたのですが、最近ようやっと理解することができましたので、以下に解説しますね。
聴こえるままに冒頭のギターリフを譜面にすると、こんな感じになります。

でも!
この感覚でリズムをとってしまうと、もうダメなんですね。
一番最初に聴こえてくる5弦1フレットのB♭・・・この音を小節の始まり、つまり、拍のオモテだと感じてしまったらアウトなんです。
実は、このB♭は前の小節の最後にある音なんです。
つまり、拍のアタマは、2個目の5弦3フレットのC音で感じなければいけないんです!
これを譜面にすると、以下のようになります。分かりやすいように、最初の小節は休符を入れています。

いかがでしょうか。
このタイミングで取ると、0:09からのギターリフにもピッタリ合いますし、0:14からも気持ちよく入っていけるんですね。
同じ音が同じように並ぶリフなのに、始まりを半拍ずらすだけで、ガラッと雰囲気の違うリフになるのが、すごく面白いと思いました。
スティーヴのトリックは、ハイハット等のリズムの目安になるものが何もない所に、ゴーストノートも何も入れずにB♭から入ることで、あたかもそこが小節の始まりであるかのように感じさせたことにあったんですね。
頭では分かっても、実際に音源を聴いて、この譜面の構成でカウントするのはやっぱり難しいです。
コツとしては、意図的にウラ拍でカウントするようにすると良いです。0:09あたりからそこがオモテに感じるようになって辻褄があいます(笑)。
このオモテにひっくり返るように錯覚する部分がグッと加速するようなドライブ感を生んでいるのではないかなと思っています。
同じく David Lee Roth Band のアルバム「Eat'em And Smile」に含まれる「Goin' Crazy」でも同様のトリックを聴くことができます。
Van Halen の曲にもあったような気がします。またご紹介していきますね。
リズムは、ほんのちょっとした工夫で、全く異なる印象を与えることができます。
今日は、聴いている人を一瞬「え?あれ?」と惑わせるようなリズム・トリックについて、ご紹介します。
David Lee Roth Band のセカンドアルバム「Skyscraper」の1曲目「Knuckle Bones」におけるスティーヴ・ヴァイのプレイから。
ご存じない方は、ぜひ一度、聴いてみていただきたいです。
再生して、カウントを取りながら聴いていくと・・・。
まず、0:09あたり(ドラムとベースが入るところ)で「おや?」となります。
さらに、0:14あたりからギターリフが安定すると、自分が明らかに曲とずれていることに気づきます。
「え?なんで?!」と思いました。何回やってみても、0:14からの小気味よいバンドのグルーヴに気持ちよく合わせられないのです。
途中に変拍子がある?いやそんなことは・・・カウントのテンポ自体は合ってるし・・・なのに、フワッとリフの雰囲気が変わって、グッとドライブする感じになるんだよなあ。
この曲をスンナリ聴けた方はスゴイと思います。
僕は、不思議で仕方ありませんでした。まさに魔法にかけられたような感じです。
それで長年ずっと悩んでいたのですが、最近ようやっと理解することができましたので、以下に解説しますね。
解説
聴こえるままに冒頭のギターリフを譜面にすると、こんな感じになります。

でも!
この感覚でリズムをとってしまうと、もうダメなんですね。
一番最初に聴こえてくる5弦1フレットのB♭・・・この音を小節の始まり、つまり、拍のオモテだと感じてしまったらアウトなんです。
実は、このB♭は前の小節の最後にある音なんです。
つまり、拍のアタマは、2個目の5弦3フレットのC音で感じなければいけないんです!
これを譜面にすると、以下のようになります。分かりやすいように、最初の小節は休符を入れています。

いかがでしょうか。
このタイミングで取ると、0:09からのギターリフにもピッタリ合いますし、0:14からも気持ちよく入っていけるんですね。
同じ音が同じように並ぶリフなのに、始まりを半拍ずらすだけで、ガラッと雰囲気の違うリフになるのが、すごく面白いと思いました。
スティーヴのトリックは、ハイハット等のリズムの目安になるものが何もない所に、ゴーストノートも何も入れずにB♭から入ることで、あたかもそこが小節の始まりであるかのように感じさせたことにあったんですね。
タイミングの取り方のコツ
頭では分かっても、実際に音源を聴いて、この譜面の構成でカウントするのはやっぱり難しいです。
コツとしては、意図的にウラ拍でカウントするようにすると良いです。0:09あたりからそこがオモテに感じるようになって辻褄があいます(笑)。
このオモテにひっくり返るように錯覚する部分がグッと加速するようなドライブ感を生んでいるのではないかなと思っています。
同じく David Lee Roth Band のアルバム「Eat'em And Smile」に含まれる「Goin' Crazy」でも同様のトリックを聴くことができます。
Van Halen の曲にもあったような気がします。またご紹介していきますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。もし共感していただけましたら、応援クリックをお願いします。![]() 人気ブログランキングへ お問い合わせは、コチラからお気軽にどうぞ。 |