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ビリーシーンスタイル・ベースの探求

ビリーシーンに学ぼう!街で一目置かれる個性派ベースプレイヤーを目指します。



2015-02-24

○○型にすればペンタトニック・スケールを速くスムーズに弾ける!

こんにちは、ぢゃっくです。

ビリーの音使い解析シリーズ、第6回です。

今回は、ビリーがペンタトニック・スケールを弾くときに好んで使う特徴的なポジションについて、ご紹介します。

このポジションを使うと、広い音域の滑らかなフレーズを、高速かつスムーズに弾くことができるんです!\(^o^)/

僕はそのカタチから「階段型ポジション」と呼んでいます。一般的には、「拡張ポジション」という呼び方もあるみたいですね。

解説してみましたので、まずこちらの動画をご覧くださいね。

広い音域のペンタトニック・スケールを速くスムーズに弾く方法


ポイントは、ペンタトニック・スケールの音を階段状にずらして配置しているという点です。

この階段を、スライドを利用してポジション移動しながら弾くことで、速く滑らかなフレーズを簡単に弾くことができます。

また、ポジション移動が自然と行われることにより、2オクターブを超える幅広い音域をカバーすることができるんです。

高い弦から下降するときは、レイキングを使います。このとき、ダブル・ストップのように2本の弦が鳴る瞬間ができることにより、ビリーの特徴の一つである分厚いサウンドを生み出しているんじゃないか・・・と考えています。

▼ブルーノートを追加する


マイナー・ペンタトニック・スケールに「ブルーノート」と呼ばれる音を追加すると、よりブルージーでセクシーな雰囲気を出すことができますよね。

ビリーがよく追加するのは、ブルーノート♮3rd, ♭5thの音です。また、主音に戻りやすくするための経過音として、♮7thの音もよく使っています。

これらの追加音は、いずれもあまり長く鳴らさずに、経過音として使うのがよいそうです。ですので、ブルーノートの部分をスライドで駆け抜けたり、ブルーノートの左横のフレットで一瞬だけ半音チョーキングしたりすると、とても効果的です。

ブルーノートを含めた指板上の配置図をまとめた資料も作ってみました。コチラからPDFファイルが参照できます。

▼練習フレーズTAB譜


階段型ポジションの練習フレーズをいくつかご紹介しますね。全てEマイナー・ペンタトニック・スケールを使っています。

まず、基本形がこちらです。
pentatonic_steps_ex1

ブルーノート♭5thの音(2弦8フレットと4弦6フレット)を明示的に追加したフレーズです。MR.BIGの「Alive And Kickin'」のギターソロ前のユニゾンなどで使われています。
pentatonic_steps_ex2

3音ひとまとまりで、開始音をずらしながら下降するフレーズです。The Winery Dogsの「Not Hopeless」のベース・ソロなどで使われています。
pentatonic_steps_ex3

この「階段型ポジション」は本当に便利なカタチですので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。



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2015-02-16

反射的にギターと逆方向に動かすんだ。

こんにちは、ぢゃっくです。

ビリーの音使い解析シリーズ、第5回です。

これまで、曲中のフィルインに関しては、

キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!

ということをお話してきました。

しかし、いつどこで弾いてもいいとは言っても、実際には背後で鳴っているコードによって、フレーズの雰囲気は変わります。

ジャズやフュージョンなどでは、「このコードが鳴っているときは、このスケールを使って弾くと、こんな雰囲気を出せる」という理論的なアプローチをするのだと思いますが、

ビリーは、そこを理論ではなく、

卓越した音楽センスと感性で直感的に適応している

のではないかと思っています。

ビリーがフュージョン寄りのプレイヤーとジャム・セッションする動画を観ていると、ソロ・パートなどで、時折、これはちょっと外れてるんでは・・・と感じる音を弾くときがあったりします。(^^;

でも、次の瞬間にはスライドやチョーキングなどを使ってリカバリーして、ちゃんと崩れることなく戻ってくるんですよね。とにかく音楽に適応する能力がスゴイんだなーと思います。

まあ、プロ・ミュージシャンの方というのは、皆そういうものなのかもしれませんが、こういう感覚を身に付けられたら、もう怖いものナシですよね(笑)。

また、タラス時代から、ビリーのベースラインは「メロディやギターと分離して聴こえる」とか「全く別の曲のラインに聴こえる」とか評されることがありました。これもコード進行にとらわれずに、キーで曲をとらえているからではないかと思います。

また、ビリーの教則ビデオ「Billy Sheehan Bass Secrets」の中では、MR.BIGファーストアルバムに収録されている「Blame It On My Youth」のリフを例にとって、

ギターとは反対の方向に動かすんだ。反射的にね。みんな最初は驚いたよ、「なんだそりゃ」って。

と言っています。7:15からです。ライブではそうやって弾くそうです。

Billy Sheehan - Bass Secrets - (2/5)


このビデオで続けて語られているのが、バッハからの影響です。ビリーは、J.S.バッハが大好きなので、自然と「対位法」的なアプローチが耳に染みついているようです。

ビリーが言うところの「プレイ中に頭で考えるのはよくないだろ」というのは、そのときの「直感的」なフィーリングを「反射的」に音の流れに変換して弾くということであり、それを実現するためパターン奏法のひとつとして

キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!

という技術があるというふうに考えています。

実は、このことについては、「Bass Secrets」の中で、ビリーも言及しています。

この記事を書くにあたって、何を語っていたか、もう一度ちゃんと見直さねば!と、意気込んでVHSビデオを再生したら、見事にテープが切れました・・・20年以上もほったらかしだったので、固まってリールが回らない状態だったようで・・・うう、もったいない。かなりショックです(涙)。

この教則ビデオの内容は、上記の通り、YouTubeでも見ることができるのですが、英語版だけで、日本語字幕がついているものは見つからないんですよね。記憶を頼りに、頑張ってリスニングしてみたのですが、ちょっと曖昧です。



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2015-02-05

延々と同じリフを弾き続ける曲があります。

こんにちは、ぢゃっくです。

ビリーの音使い解析シリーズ、第4回です。

自由自在なフィルインを弾くポイントは、

キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!

というもので、「キーのペンタは鉄板!の法則」だというお話でした。

今回は、具体的な例を挙げてみますね。

▼延々と同じリフを弾く曲


まず、ひとつめは、MR.BIGの「Take Cover」です。パットの独創的なドラムが印象的な名曲ですね。

そして、ポールのギターは、この曲のほとんどの部分で、

全く同じフレーズを弾いている

んですよね、延々と。

コードが色々変わっていっても、エリックの歌メロが入っても、ずーっと同じ16分音符フレーズなんです。

でも、違和感は全くないですし、逆に、コードが進行していくと、どの場面でも「絶妙にハマる」ような感じさえします。

なんか不思議ですよね?

その理由は・・・そうです、キーのペンタトニック・スケールの音だけを使っているからです。

この曲のキーは「C#マイナー」ですが、このリフで使われている音のパターン

E / C# / B / E / F# / E / C# / B

は、全てC#マイナー・ペンタトニック・スケール上の音になります。

キーのペンタトニック・スケールの音は、曲中でいつどこで弾いても外れないことを示す絶好の例ですよね。フィルインというような控えめな使い方ではありませんから(笑)。

ライブの最後によくやっていたザ・フーのカヴァー「Baba O'Riley」のイントロのリフも同様だと思います。

▼全く別のリフを合わせる?


ふたつめの例は、The Winery Dogs の曲です。ディマジオの公式チャンネルから、ビリーとリッチーでセッションする動画です。

Richie Kotzen and Billy Sheehan of The Winery Dogs


冒頭、リッチーが

「Six Feet Deeper」のリフを思いついたときに「Elevate」のリフと似すぎていて混乱したよ。

という面白いエピソードを話しているのですが、そのときに、ビリーが

「Elevate」のギターリフで、わざと「Six Feet Deeper」のベースラインを弾いたら、どうなるかな?

という提案をしています。

これも、どちらもキーが「Eマイナー」であり、ペンタトニック・スケールを基本に構成されたリフだから合うはずだ、という発想からの発言だと思います。

1:35あたりからご覧ください。

「Elevate」のリフが前小節の3拍目ウラから始まるという変則パターンなので、少し無理がある感は否めませんが・・・普通にやったら、絶対に思いつかないような絡み合ったラインになっていて、面白いなあーと思いました。

つられずに弾き切れることにも驚きますが・・・。(^^;

ビリー曰く、「これも曲の作り方の1つだよ」とのことです。



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ぢゃっく

Author:ぢゃっく
こんにちは。色々な楽器をやりますが、特にベースが楽しくて仕方ないアラフォー男性です。ビリーシーンが大好きで、彼のプレイスタイルを吸収すべく日々研究に励んでいます。自分は音楽に支えられているなあと感じる今日この頃です。2016年4月から、ついに念願のアティテュード・リミテッド(LTD2)を使い始めました(^^*)。詳しいプロフィールは、コチラにあります。

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洋楽で学ぶ英会話♪
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動画レクチャーの新シリーズです。「Billy Sheehan」「Richie Kotzen」「MR.BIG」どう読めばネイティブの雰囲気に近づけるでしょうか?ネイティブの歌い方や読み方を真似することで英会話を学ぶ方法についてシェアしていきます。小難しい理論はひとまず抜きにして、すぐ効果を実感してもらえるような内容を目指します♪
シグネチャーペダル
EBS Billy Sheehan Signature Drive Pedal です。手軽にビリーサウンドを再現できる「救世主」です。かつてビリーが愛用していたピアースG1のように、クリーン・サウンドにディストーション・サウンドを重ねて出力することができます。コンプレッサーも内蔵。ビリーのペダルボードには、2台使われています。
シグネチャー弦
Rotosound BS66です。ロトサウンド。ステンレスなんですよね。昔はもっと高かった記憶があるのですが、今は2,000円台で買えるんですね。
シグネチャーベース
YAMAHA Attitude LTD3です。フロントPUは、LTD2までのディマジオWillPowerではなく、ヤマハ製ウーファーになっています。ネック接合部は、角度のついたボルトが2本追加されて、より強固なつくりに。また、ナットはグラファイト製に変更されています。また、ブリッジのサドルは、カマボコ型から円柱型に戻りました。
シグネチャーベース2
YAMAHA BB714BSです。もう一つのビリー・シグネチャー・モデル。かつてのBB3000カスタムを彷彿とさせるBBフォルムと深い赤がステキ。特筆すべきは、フロントのウーファーPUが標準搭載されていること。ハイカット・スイッチもついています。Attitude Limited LTD3のフロントPUは、このBB714BSをさらに改良したものだとか。Attitudeに比べてネックは細めなので、移行しやすそうです。
最新コンプレッサー
Keeley Compressor Proです。2015年から使い始めており、従来のMXR M-87が2台ともこれに置き換えてられています。かなり高いです(++;)。
最新アンプヘッド
Hartke LH1000です。従来は低音出力用に使われていましたが、2015年秋から高音/低音ともこれに統一されました。
最新キャビネット
Hartke HYD115です。2015年秋から高音/低音で分けていたキャビネットがこれに統一されました。15インチのアルミ製コーンを1発搭載。15インチ搭載キャビネットでは最軽量。HyDriveシリーズは、シルバーパネルがスタイリッシュですね♪
旧コンプレッサー
MXR Bass Compressor M-87です。現在のビリーのエフェクトは、EBSドライブとこのコンプが中心です。ツマミが5個のこのタイプが気に入っているそうです。自分の事を「熱烈なコンプ・ファン」というくらいコンプが好きみたいです。
旧アンプヘッド(高)
Hartke HA5500です。リアPUからの高音出力を通すアンプヘッドです。グラフィック・イコライザーは「丸い山型」にします。コンプも内蔵されていますが、使っていないようです。欲しいですが、ちょっとまだ手が届かないですね。
旧アンプヘッド(低)
Hartke LH1000です。フロントPUからの低音出力を通すアンプヘッドです。1000Wのハイパワー出力。これを買おうか悩む日なんてこないだろうなあ(苦笑)。
旧キャビネット(高)
Hartke AK115です。リアPUからの高音出力用のキャビネットです。この正方形のデザイン、コンパクトで好きです。2台積んだときの収まり感も良いですね。15インチ400Wという大出力ペーパーコーン1発を格納。ビリー曰く、位相ずれによる干渉がなく正確で、そのサウンドは「デリシャス!」だそうです。
旧キャビネット(低)
Hartke AK410です。フロントPUからの低音出力を鳴らすキャビネットです。10インチ125Wペーパーコーンが4発格納されています。小口径スピーカーで低域を鳴らすことで、パンチのある音が出るそうです。他の人にセットアップさせると、毎回こちらを高音用だと間違えるとか(笑)。
フロントピックアップ
DiMarzio DP145 Will Power Neckです。フロント側ピックアップ。ディマジオ・・・なんか名前の響きだけでも憧れます。Attitude Limited LTD3に搭載されているのはヤマハ純正のウーファーPUです。ディマジオの公式動画でLTD3を紹介するときは、フロントPUには黒いカバーがされていて、一切触れていませんでしたね。上手いです(笑)。
リアピックアップ
DiMarzio DP146 Will Power Middleです。リア側ピックアップ。Attitude Limited LTD3にも搭載されています。ビリーは、この上にエポキシ樹脂を塗って、このPUに触れながら弾くよう高さを調節しています。表面は丸くツルツルになっています(笑)。
パワーサプライ
VOODOO LAB PEDAL POWER 2 PLUSです。9V動作のエフェクターに最大8系統の電源供給が可能です。8系統の各電源出力が完全独立で、電源から起こる各エフェクターのサウンド相互障害を解消し、エフェクター本来のパフォーマンスを引き出すパワーサプライです。
ワイヤレス
LINE6 G50です。ビリーは、高音用と低音用で2台使っています。赤と青のシールの貼られた送信機をストラップに2個くっつけていますね。周波数帯域2.4GHzで通信するため、テレビ等の電波による影響を受けにくく、音質が非常にクリアだそうです。60mまで離れてもOKです。
フットスイッチ
MORLEY LINE SELECTOR ABYです。ビリーは、ディストーションをON/OFFするためのフットスイッチとして使用しています。EBSドライブペダルのディストーション側ループをA端子とOUTPUT端子に接続しています。B端子を未接続にすることで、AorBのスイッチでON/OFFを切り替えます。AandBのスイッチは意味がなさそうなので、スイッチ1個のラインセレクタで十分代用できそうです。