ビリーシーンスタイル・ベースの探求 >> 2015年02月
2015年02月の新着記事一覧
○○型にすればペンタトニック・スケールを速くスムーズに弾ける!
こんにちは、ぢゃっくです。
ビリーの音使い解析シリーズ、第6回です。
今回は、ビリーがペンタトニック・スケールを弾くときに好んで使う特徴的なポジションについて、ご紹介します。
このポジションを使うと、広い音域の滑らかなフレーズを、高速かつスムーズに弾くことができるんです!\(^o^)/
僕はそのカタチから「階段型ポジション」と呼んでいます。一般的には、「拡張ポジション」という呼び方もあるみたいですね。
解説してみましたので、まずこちらの動画をご覧くださいね。
広い音域のペンタトニック・スケールを速くスムーズに弾く方法
ポイントは、ペンタトニック・スケールの音を階段状にずらして配置しているという点です。
この階段を、スライドを利用してポジション移動しながら弾くことで、速く滑らかなフレーズを簡単に弾くことができます。
また、ポジション移動が自然と行われることにより、2オクターブを超える幅広い音域をカバーすることができるんです。
高い弦から下降するときは、レイキングを使います。このとき、ダブル・ストップのように2本の弦が鳴る瞬間ができることにより、ビリーの特徴の一つである分厚いサウンドを生み出しているんじゃないか・・・と考えています。
マイナー・ペンタトニック・スケールに「ブルーノート」と呼ばれる音を追加すると、よりブルージーでセクシーな雰囲気を出すことができますよね。
ビリーがよく追加するのは、ブルーノート♮3rd, ♭5thの音です。また、主音に戻りやすくするための経過音として、♮7thの音もよく使っています。
これらの追加音は、いずれもあまり長く鳴らさずに、経過音として使うのがよいそうです。ですので、ブルーノートの部分をスライドで駆け抜けたり、ブルーノートの左横のフレットで一瞬だけ半音チョーキングしたりすると、とても効果的です。
ブルーノートを含めた指板上の配置図をまとめた資料も作ってみました。コチラからPDFファイルが参照できます。
階段型ポジションの練習フレーズをいくつかご紹介しますね。全てEマイナー・ペンタトニック・スケールを使っています。
まず、基本形がこちらです。

ブルーノート♭5thの音(2弦8フレットと4弦6フレット)を明示的に追加したフレーズです。MR.BIGの「Alive And Kickin'」のギターソロ前のユニゾンなどで使われています。

3音ひとまとまりで、開始音をずらしながら下降するフレーズです。The Winery Dogsの「Not Hopeless」のベース・ソロなどで使われています。

この「階段型ポジション」は本当に便利なカタチですので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
ビリーの音使い解析シリーズ、第6回です。
今回は、ビリーがペンタトニック・スケールを弾くときに好んで使う特徴的なポジションについて、ご紹介します。
このポジションを使うと、広い音域の滑らかなフレーズを、高速かつスムーズに弾くことができるんです!\(^o^)/
僕はそのカタチから「階段型ポジション」と呼んでいます。一般的には、「拡張ポジション」という呼び方もあるみたいですね。
解説してみましたので、まずこちらの動画をご覧くださいね。
広い音域のペンタトニック・スケールを速くスムーズに弾く方法
ポイントは、ペンタトニック・スケールの音を階段状にずらして配置しているという点です。
この階段を、スライドを利用してポジション移動しながら弾くことで、速く滑らかなフレーズを簡単に弾くことができます。
また、ポジション移動が自然と行われることにより、2オクターブを超える幅広い音域をカバーすることができるんです。
高い弦から下降するときは、レイキングを使います。このとき、ダブル・ストップのように2本の弦が鳴る瞬間ができることにより、ビリーの特徴の一つである分厚いサウンドを生み出しているんじゃないか・・・と考えています。
▼ブルーノートを追加する
マイナー・ペンタトニック・スケールに「ブルーノート」と呼ばれる音を追加すると、よりブルージーでセクシーな雰囲気を出すことができますよね。
ビリーがよく追加するのは、ブルーノート♮3rd, ♭5thの音です。また、主音に戻りやすくするための経過音として、♮7thの音もよく使っています。
これらの追加音は、いずれもあまり長く鳴らさずに、経過音として使うのがよいそうです。ですので、ブルーノートの部分をスライドで駆け抜けたり、ブルーノートの左横のフレットで一瞬だけ半音チョーキングしたりすると、とても効果的です。
ブルーノートを含めた指板上の配置図をまとめた資料も作ってみました。コチラからPDFファイルが参照できます。
▼練習フレーズTAB譜
階段型ポジションの練習フレーズをいくつかご紹介しますね。全てEマイナー・ペンタトニック・スケールを使っています。
まず、基本形がこちらです。

ブルーノート♭5thの音(2弦8フレットと4弦6フレット)を明示的に追加したフレーズです。MR.BIGの「Alive And Kickin'」のギターソロ前のユニゾンなどで使われています。

3音ひとまとまりで、開始音をずらしながら下降するフレーズです。The Winery Dogsの「Not Hopeless」のベース・ソロなどで使われています。

この「階段型ポジション」は本当に便利なカタチですので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも共感していただけたら嬉しいです。ご意見・ご感想は、こちらからお気軽にどうぞ。 ●Twitterはじめました! アカウントは@jack_billystyleです。お気軽にフォローください。 ●メルマガもやってます 登録はこちら⇒ビリーシーンのプレイスタイルの研究を始めて幾年月 ![]() |
スポンサーサイト
反射的にギターと逆方向に動かすんだ。
こんにちは、ぢゃっくです。
ビリーの音使い解析シリーズ、第5回です。
これまで、曲中のフィルインに関しては、
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
ということをお話してきました。
しかし、いつどこで弾いてもいいとは言っても、実際には背後で鳴っているコードによって、フレーズの雰囲気は変わります。
ジャズやフュージョンなどでは、「このコードが鳴っているときは、このスケールを使って弾くと、こんな雰囲気を出せる」という理論的なアプローチをするのだと思いますが、
ビリーは、そこを理論ではなく、
卓越した音楽センスと感性で直感的に適応している
のではないかと思っています。
ビリーがフュージョン寄りのプレイヤーとジャム・セッションする動画を観ていると、ソロ・パートなどで、時折、これはちょっと外れてるんでは・・・と感じる音を弾くときがあったりします。(^^;
でも、次の瞬間にはスライドやチョーキングなどを使ってリカバリーして、ちゃんと崩れることなく戻ってくるんですよね。とにかく音楽に適応する能力がスゴイんだなーと思います。
まあ、プロ・ミュージシャンの方というのは、皆そういうものなのかもしれませんが、こういう感覚を身に付けられたら、もう怖いものナシですよね(笑)。
また、タラス時代から、ビリーのベースラインは「メロディやギターと分離して聴こえる」とか「全く別の曲のラインに聴こえる」とか評されることがありました。これもコード進行にとらわれずに、キーで曲をとらえているからではないかと思います。
また、ビリーの教則ビデオ「Billy Sheehan Bass Secrets」の中では、MR.BIGファーストアルバムに収録されている「Blame It On My Youth」のリフを例にとって、
ギターとは反対の方向に動かすんだ。反射的にね。みんな最初は驚いたよ、「なんだそりゃ」って。
と言っています。7:15からです。ライブではそうやって弾くそうです。
Billy Sheehan - Bass Secrets - (2/5)
このビデオで続けて語られているのが、バッハからの影響です。ビリーは、J.S.バッハが大好きなので、自然と「対位法」的なアプローチが耳に染みついているようです。
ビリーが言うところの「プレイ中に頭で考えるのはよくないだろ」というのは、そのときの「直感的」なフィーリングを「反射的」に音の流れに変換して弾くということであり、それを実現するためパターン奏法のひとつとして
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
という技術があるというふうに考えています。
実は、このことについては、「Bass Secrets」の中で、ビリーも言及しています。
この記事を書くにあたって、何を語っていたか、もう一度ちゃんと見直さねば!と、意気込んでVHSビデオを再生したら、見事にテープが切れました・・・20年以上もほったらかしだったので、固まってリールが回らない状態だったようで・・・うう、もったいない。かなりショックです(涙)。
この教則ビデオの内容は、上記の通り、YouTubeでも見ることができるのですが、英語版だけで、日本語字幕がついているものは見つからないんですよね。記憶を頼りに、頑張ってリスニングしてみたのですが、ちょっと曖昧です。
ビリーの音使い解析シリーズ、第5回です。
これまで、曲中のフィルインに関しては、
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
ということをお話してきました。
しかし、いつどこで弾いてもいいとは言っても、実際には背後で鳴っているコードによって、フレーズの雰囲気は変わります。
ジャズやフュージョンなどでは、「このコードが鳴っているときは、このスケールを使って弾くと、こんな雰囲気を出せる」という理論的なアプローチをするのだと思いますが、
ビリーは、そこを理論ではなく、
卓越した音楽センスと感性で直感的に適応している
のではないかと思っています。
ビリーがフュージョン寄りのプレイヤーとジャム・セッションする動画を観ていると、ソロ・パートなどで、時折、これはちょっと外れてるんでは・・・と感じる音を弾くときがあったりします。(^^;
でも、次の瞬間にはスライドやチョーキングなどを使ってリカバリーして、ちゃんと崩れることなく戻ってくるんですよね。とにかく音楽に適応する能力がスゴイんだなーと思います。
まあ、プロ・ミュージシャンの方というのは、皆そういうものなのかもしれませんが、こういう感覚を身に付けられたら、もう怖いものナシですよね(笑)。
また、タラス時代から、ビリーのベースラインは「メロディやギターと分離して聴こえる」とか「全く別の曲のラインに聴こえる」とか評されることがありました。これもコード進行にとらわれずに、キーで曲をとらえているからではないかと思います。
また、ビリーの教則ビデオ「Billy Sheehan Bass Secrets」の中では、MR.BIGファーストアルバムに収録されている「Blame It On My Youth」のリフを例にとって、
ギターとは反対の方向に動かすんだ。反射的にね。みんな最初は驚いたよ、「なんだそりゃ」って。
と言っています。7:15からです。ライブではそうやって弾くそうです。
Billy Sheehan - Bass Secrets - (2/5)
このビデオで続けて語られているのが、バッハからの影響です。ビリーは、J.S.バッハが大好きなので、自然と「対位法」的なアプローチが耳に染みついているようです。
ビリーが言うところの「プレイ中に頭で考えるのはよくないだろ」というのは、そのときの「直感的」なフィーリングを「反射的」に音の流れに変換して弾くということであり、それを実現するためパターン奏法のひとつとして
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
という技術があるというふうに考えています。
実は、このことについては、「Bass Secrets」の中で、ビリーも言及しています。
この記事を書くにあたって、何を語っていたか、もう一度ちゃんと見直さねば!と、意気込んでVHSビデオを再生したら、見事にテープが切れました・・・20年以上もほったらかしだったので、固まってリールが回らない状態だったようで・・・うう、もったいない。かなりショックです(涙)。
この教則ビデオの内容は、上記の通り、YouTubeでも見ることができるのですが、英語版だけで、日本語字幕がついているものは見つからないんですよね。記憶を頼りに、頑張ってリスニングしてみたのですが、ちょっと曖昧です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも共感していただけたら嬉しいです。ご意見・ご感想は、こちらからお気軽にどうぞ。 ●Twitterはじめました! アカウントは@jack_billystyleです。お気軽にフォローください。 ●メルマガもやってます 登録はこちら⇒ビリーシーンのプレイスタイルの研究を始めて幾年月 ![]() |
延々と同じリフを弾き続ける曲があります。
こんにちは、ぢゃっくです。
ビリーの音使い解析シリーズ、第4回です。
自由自在なフィルインを弾くポイントは、
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
というもので、「キーのペンタは鉄板!の法則」だというお話でした。
今回は、具体的な例を挙げてみますね。
まず、ひとつめは、MR.BIGの「Take Cover」です。パットの独創的なドラムが印象的な名曲ですね。
そして、ポールのギターは、この曲のほとんどの部分で、
全く同じフレーズを弾いている
んですよね、延々と。
コードが色々変わっていっても、エリックの歌メロが入っても、ずーっと同じ16分音符フレーズなんです。
でも、違和感は全くないですし、逆に、コードが進行していくと、どの場面でも「絶妙にハマる」ような感じさえします。
なんか不思議ですよね?
その理由は・・・そうです、キーのペンタトニック・スケールの音だけを使っているからです。
この曲のキーは「C#マイナー」ですが、このリフで使われている音のパターン
E / C# / B / E / F# / E / C# / B
は、全てC#マイナー・ペンタトニック・スケール上の音になります。
キーのペンタトニック・スケールの音は、曲中でいつどこで弾いても外れないことを示す絶好の例ですよね。フィルインというような控えめな使い方ではありませんから(笑)。
ライブの最後によくやっていたザ・フーのカヴァー「Baba O'Riley」のイントロのリフも同様だと思います。
ふたつめの例は、The Winery Dogs の曲です。ディマジオの公式チャンネルから、ビリーとリッチーでセッションする動画です。
Richie Kotzen and Billy Sheehan of The Winery Dogs
冒頭、リッチーが
「Six Feet Deeper」のリフを思いついたときに「Elevate」のリフと似すぎていて混乱したよ。
という面白いエピソードを話しているのですが、そのときに、ビリーが
「Elevate」のギターリフで、わざと「Six Feet Deeper」のベースラインを弾いたら、どうなるかな?
という提案をしています。
これも、どちらもキーが「Eマイナー」であり、ペンタトニック・スケールを基本に構成されたリフだから合うはずだ、という発想からの発言だと思います。
1:35あたりからご覧ください。
「Elevate」のリフが前小節の3拍目ウラから始まるという変則パターンなので、少し無理がある感は否めませんが・・・普通にやったら、絶対に思いつかないような絡み合ったラインになっていて、面白いなあーと思いました。
つられずに弾き切れることにも驚きますが・・・。(^^;
ビリー曰く、「これも曲の作り方の1つだよ」とのことです。
ビリーの音使い解析シリーズ、第4回です。
自由自在なフィルインを弾くポイントは、
キーのペンタトニック・スケールの構成音だけを使ったフレーズであれば、曲中のどんな時に使っても大丈夫!
というもので、「キーのペンタは鉄板!の法則」だというお話でした。
今回は、具体的な例を挙げてみますね。
▼延々と同じリフを弾く曲
まず、ひとつめは、MR.BIGの「Take Cover」です。パットの独創的なドラムが印象的な名曲ですね。
そして、ポールのギターは、この曲のほとんどの部分で、
全く同じフレーズを弾いている
んですよね、延々と。
コードが色々変わっていっても、エリックの歌メロが入っても、ずーっと同じ16分音符フレーズなんです。
でも、違和感は全くないですし、逆に、コードが進行していくと、どの場面でも「絶妙にハマる」ような感じさえします。
なんか不思議ですよね?
その理由は・・・そうです、キーのペンタトニック・スケールの音だけを使っているからです。
この曲のキーは「C#マイナー」ですが、このリフで使われている音のパターン
E / C# / B / E / F# / E / C# / B
は、全てC#マイナー・ペンタトニック・スケール上の音になります。
キーのペンタトニック・スケールの音は、曲中でいつどこで弾いても外れないことを示す絶好の例ですよね。フィルインというような控えめな使い方ではありませんから(笑)。
ライブの最後によくやっていたザ・フーのカヴァー「Baba O'Riley」のイントロのリフも同様だと思います。
▼全く別のリフを合わせる?
ふたつめの例は、The Winery Dogs の曲です。ディマジオの公式チャンネルから、ビリーとリッチーでセッションする動画です。
Richie Kotzen and Billy Sheehan of The Winery Dogs
冒頭、リッチーが
「Six Feet Deeper」のリフを思いついたときに「Elevate」のリフと似すぎていて混乱したよ。
という面白いエピソードを話しているのですが、そのときに、ビリーが
「Elevate」のギターリフで、わざと「Six Feet Deeper」のベースラインを弾いたら、どうなるかな?
という提案をしています。
これも、どちらもキーが「Eマイナー」であり、ペンタトニック・スケールを基本に構成されたリフだから合うはずだ、という発想からの発言だと思います。
1:35あたりからご覧ください。
「Elevate」のリフが前小節の3拍目ウラから始まるという変則パターンなので、少し無理がある感は否めませんが・・・普通にやったら、絶対に思いつかないような絡み合ったラインになっていて、面白いなあーと思いました。
つられずに弾き切れることにも驚きますが・・・。(^^;
ビリー曰く、「これも曲の作り方の1つだよ」とのことです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも共感していただけたら嬉しいです。ご意見・ご感想は、こちらからお気軽にどうぞ。 ●Twitterはじめました! アカウントは@jack_billystyleです。お気軽にフォローください。 ●メルマガもやってます 登録はこちら⇒ビリーシーンのプレイスタイルの研究を始めて幾年月 ![]() |
タグ : ビリーシーンベースフィルインペンタトニックスケール