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ビリーシーンスタイル・ベースの探求

ビリーシーンに学ぼう!街で一目置かれる個性派ベースプレイヤーを目指します。



ビリーシーンスタイル・ベースの探求>> ビリーのサウンドについて >> 普通のベースでもアンプ1台でステレオサウンドを再現する方法♪
2016-09-26

普通のベースでもアンプ1台でステレオサウンドを再現する方法♪

こんにちは、ぢゃっくです。

前回に引き続き、ジョン・ウィリス(Jon Willis)さんが開発した「ウィリス・ハック」の紹介です。今回は、その2です。

EBSペダルに加えて、「ある機器」を用意できれば、モノラル出力の普通のベース、アンプ1台の組み合わせでも、ビリーのステレオサウンドを再現することができるということでしたね。

自分の持っているベースでビリーのサウンドを出してみたい!という方にはピッタリの方法になると思います。

▼周波数分離するのがキモ


ある機器とは、クロスオーバーです。

ジョンは、ビリーが愛用しているのと同じROLLS社の「TINY-2WAY CROSSOVER SX21」を使っています。

関連記事⇒ビリーの2014年ステージ用の機材システムがバッチリ分かる動画!

おさらいしますと、クロスオーバーとは、

入力された音信号を、指定した周波数帯域の信号成分に分離して出力する

ことができる機器です。

どちらかというとエフェクターというより、オーディオ機器という位置づけで、ウーファーやツィーターに音を分配するようなマルチ・スピーカー・システムで使われるものだそうです。

SX21の場合は、ツマミで設定した周波数を境界値にして、高域成分と低域成分の2系統(TWO-WAY)に分けて出力してくれるわけですね。

ジョンの作った資料がこちらです。

WillisHack_EBS_and_Rolls_Setup

青ライン:EBSペダルのDRIVE/TONE/LEVELツマミは、ROLLSクロスオーバーの高周波出力に働く。

赤ライン:EBSペダルのCLEANツマミは、ROLLSクロスオーバーの低周波出力に働く。

ROLLSにおける周波数制御は、設定以上の全ての信号をEBSペダルのディストーション回路に送る。それ未満の全ての信号がクリーンなローエンドになる。


要は、SX21クロスオーバーとウィリス・ハックその1を組み合わせただけで、接続方法もいたってシンプルです。

難点は、日本の通販サイトでは、SX21クロスオーバーが販売されていないという点ですね。僕も、実際、買って試してみたいなーと思っているのですが、二の足を踏んでいます(^^;)。

とは言っても、海外Amazonでは普通に売られていますので、購入できないことはありません。83米ドルとなっているので、今なら9,000円を切るくらいでしょうか。

▼分岐+ミックスではダメな理由


一般的なモノラル出力のベースで、疑似的にステレオ・サウンドを構成しようとする場合、以下のような方法が考えられます。

分岐器などを使って、1本の信号を2本に分岐 ⇒ 片方にディストーションをかける ⇒ 小型ミキサーでミックス ⇒ アンプに入力する

しかし、この場合、音の輪郭がぼやけたブーミーな音になってしまうのではないかと考えています。(※僕自身は試したことがないのですが、いかがでしょう?)

なぜなら、単に信号を分岐しただけなので、ほぼ同じ周波数成分を持つ2つの信号をミックスすることになり、全体的に振幅が増大してしまうと考えられるからです。

もし、これがアンプのダイナミックレンジを超えてしまうと、最悪、音割れしてしまうのではないかと思っています。

ビリーのステレオ・サウンドのキモは、周波数分離+ミックスだと考えています。

アティテュード・リミテッドの場合は、ウーファーとプレシジョンという異なる帯域特性を持つピックアップの信号を使うことで、物理的に周波数分離を行っていると言えます。

ただし、ビリーの実際のシステムでは、リアPUの信号をEBSペダルで歪ませた後、SX21クロスオーバーを使って、ある周波数以下の低域を完全カットしていることを忘れてはいけません。

これは、フロントPUとリアPUの出力周波数帯域に重複している部分があるため、ミックスしたときに、重複部分(つまり、中域)の信号振幅が過剰に大きくなってしまうのを避けるためです。

ジョンの手法は、SX21クロスオーバーを利用して、モノラル出力の信号を2つの周波数帯域に分離することで、このミックス時の問題をクリアしているんですね。

この場合は、周波数帯域は重複しないと言えますので、そのままEBSペダルでミックスしてやれば良いことになります。

▼ジョン本人によるデモ動画


ご参考までに、ジョン本人による、ウィリス・ハックのデモ動画をご紹介します。超精密ワイフ・レプリカを使って解説してくれています。



残念ながら肝心のペダル部分がぼやけて見えないのですが、意図的なのかなあ(^▽^;)。

もし参考になりましたら、TwitterやFacebookなどでシェアしていただけたら嬉しいです(´▽`*)。

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テーマ : 楽器 練習
ジャンル : 音楽

タグ : ステレオサウンド

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Secre

No title
ぢゃっくさんこんばんは。
シングルの信号の分岐は高校の頃に思いついてやってみましたがミッドの周波数帯が2つ被ってくるのでコントロールや音作りがとにかく難しいです。
特にバンド内で音を出すと歪み量をかなり抑えないとダメなのでビリーのような感じはでませんでした。
やはりクロスオーバーで極力ミッドの被りを少なくして2つで1つのサウンドを作るのが正解だと思います。
あとSX21クロスオーバー所有してるのですが僕は「セカイモン」という海外のオークションサイト(日本語でできます。)で中古で¥4000くらいで手にいれました。一度「セカイモン」を除いてみてください。

2016-09-27 01:58 : バッドビリー URL : 編集
TO:バッドビリーさん
ご賛同いただけて嬉しいです!ありがとうございます。(´▽`*)
SX21もお持ちなんですね、すごいです。セカイモンは、初めて知りました。チェックしてみます!
2016-09-27 23:37 : ぢゃっく URL : 編集
初めまして。
今なら日本のAmazonにsx21がありますよ!
どこかが輸入してくれないかなと見張っていたら、ついに出ました。

ちなみにEBSペダル1台でのステレオサウンド再現は自分も試していました。回路図を見ると、片方のチャンネルに歪みが入った2in1outのミキサーとも解釈できますよね。
2016-09-28 12:40 : nucky URL : 編集
sx21
ここに書き込みをしたせいか、数時間後には売り切れて?、ページがなくなっていました。
2016-09-28 17:39 : nucky URL : 編集
TO:nuckyさん
nuckyさん、初めまして!コメントありがとうございます。

SX21の情報もありがとうございます。出品されることがあるんですね!そして、すぐ無くなったというのもビックリです。

また、既に実験されていたとは、すごいですね!そもそもミキサーがどういう構造か分かっていないので、回路図を見てもピンときませんでした(^▽^;)。学生の頃は電子回路とか勉強してたはずなんですけど(笑)。

今後ともよろしくお願いします(^^)。
2016-09-29 12:17 : ぢゃっく URL : 編集
自分はクロスオーバーはGakkingというサイトで新品で購入出来ました
ですが北海道在住のため購入手続きしてから約3週間&手数料もかかり、かなり高額になってしまいました

ベースは今はATD3を持っていますが以前は10余年SPECIALを使用していました
やはBOSSのラインセレクターを使用して各ラインにイコライザーをかまして人工ステレオにしていました
その時は若さの故wクロスオーバーの重要性をわかっておらず、無くても別に…と思っていたのですがこの年になってまたさらにBillのサウンドに近づけたいと思い購入しました
7月にLIVEしたのですが、その時に使いたかったのですが間に合わず次回より使える予定です
2016-11-04 11:10 : billy0929 URL : 編集
TO:Billy0929さん
はじめまして、コメントありがとうございます!またビリーのことを深く研究されている方と出会えて大変嬉しいです(^o^)。アティテュード歴も長いのですね。クロスオーバーをライブで使われた感想をぜひ教えてください!今後ともよろしくお願いします(^^)。
2016-11-06 01:17 : ぢゃっく URL : 編集
おそらくですが実は『はじめまして』ではないはずですw

もしかしてmixiで以前、何年か前ですが自分の【48曲MR.BIGは〜】というコミュニティに入られたと思うんです

ちなみに自分のハンドルネームは ビリーです
覚えていますでしょうか?
2016-11-07 17:14 : Billy0929 URL : 編集
TO:Billy0929さん
あ!!覚えてますよー!!ミクシィは最近は全然チェックできていませんが、そのコミュニティに参加したときのことは覚えています!(*^。^*)あのコミュニティを管理されている方だったのですね。救う会セッション参加してみたいです(´▽`*)。
2016-11-08 00:49 : ぢゃっく URL : 編集
実は以前は横浜に住んでいたのですが、今は北海道に戻ってしまったのです

コミュニティに入会して下さった時点でも実は既に北海道にいました
元々コミュニティを作ったのがそっちなので開催場所もやはり横浜、山手沿線が多かったのでするとなると自分がそちらに飛ばなきゃいけないので中々難しいのです
2016-11-09 13:22 : Billy0929 URL : 編集
TO:Billy0929さん
こんばんは!先日久しぶりにMixiにログインして、2015年の第12回?のセッションのやりとりを拝見したのですが、北海道から移動されてるんだ!(@@;)と驚いていたところでした。以前は横浜にお住まいだったんですね。僕も神戸在住なので、東京開催だとなかなか参加が難しいのが正直なところです。Billy0929さんを含めて、北海道の知り合いの方も増えてきました。北海道、いつかは行ってみたいなーと思ったりしています(^^)。
2016-11-10 23:05 : ぢゃっく URL : 編集
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こんにちは。色々な楽器をやりますが、特にベースが楽しくて仕方ないアラフォー男性です。ビリーシーンが大好きで、彼のプレイスタイルを吸収すべく日々研究に励んでいます。自分は音楽に支えられているなあと感じる今日この頃です。2016年4月から、ついに念願のアティテュード・リミテッド(LTD2)を使い始めました(^^*)。詳しいプロフィールは、コチラにあります。

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動画レクチャーの新シリーズです。「Billy Sheehan」「Richie Kotzen」「MR.BIG」どう読めばネイティブの雰囲気に近づけるでしょうか?ネイティブの歌い方や読み方を真似することで英会話を学ぶ方法についてシェアしていきます。小難しい理論はひとまず抜きにして、すぐ効果を実感してもらえるような内容を目指します♪
シグネチャーペダル
EBS Billy Sheehan Signature Drive Pedal です。手軽にビリーサウンドを再現できる「救世主」です。かつてビリーが愛用していたピアースG1のように、クリーン・サウンドにディストーション・サウンドを重ねて出力することができます。コンプレッサーも内蔵。ビリーのペダルボードには、2台使われています。
シグネチャー弦
Rotosound BS66です。ロトサウンド。ステンレスなんですよね。昔はもっと高かった記憶があるのですが、今は2,000円台で買えるんですね。
シグネチャーベース
YAMAHA Attitude LTD3です。フロントPUは、LTD2までのディマジオWillPowerではなく、ヤマハ製ウーファーになっています。ネック接合部は、角度のついたボルトが2本追加されて、より強固なつくりに。また、ナットはグラファイト製に変更されています。また、ブリッジのサドルは、カマボコ型から円柱型に戻りました。
シグネチャーベース2
YAMAHA BB714BSです。もう一つのビリー・シグネチャー・モデル。かつてのBB3000カスタムを彷彿とさせるBBフォルムと深い赤がステキ。特筆すべきは、フロントのウーファーPUが標準搭載されていること。ハイカット・スイッチもついています。Attitude Limited LTD3のフロントPUは、このBB714BSをさらに改良したものだとか。Attitudeに比べてネックは細めなので、移行しやすそうです。
最新コンプレッサー
Keeley Compressor Proです。2015年から使い始めており、従来のMXR M-87が2台ともこれに置き換えてられています。かなり高いです(++;)。
最新アンプヘッド
Hartke LH1000です。従来は低音出力用に使われていましたが、2015年秋から高音/低音ともこれに統一されました。
最新キャビネット
Hartke HYD115です。2015年秋から高音/低音で分けていたキャビネットがこれに統一されました。15インチのアルミ製コーンを1発搭載。15インチ搭載キャビネットでは最軽量。HyDriveシリーズは、シルバーパネルがスタイリッシュですね♪
旧コンプレッサー
MXR Bass Compressor M-87です。現在のビリーのエフェクトは、EBSドライブとこのコンプが中心です。ツマミが5個のこのタイプが気に入っているそうです。自分の事を「熱烈なコンプ・ファン」というくらいコンプが好きみたいです。
旧アンプヘッド(高)
Hartke HA5500です。リアPUからの高音出力を通すアンプヘッドです。グラフィック・イコライザーは「丸い山型」にします。コンプも内蔵されていますが、使っていないようです。欲しいですが、ちょっとまだ手が届かないですね。
旧アンプヘッド(低)
Hartke LH1000です。フロントPUからの低音出力を通すアンプヘッドです。1000Wのハイパワー出力。これを買おうか悩む日なんてこないだろうなあ(苦笑)。
旧キャビネット(高)
Hartke AK115です。リアPUからの高音出力用のキャビネットです。この正方形のデザイン、コンパクトで好きです。2台積んだときの収まり感も良いですね。15インチ400Wという大出力ペーパーコーン1発を格納。ビリー曰く、位相ずれによる干渉がなく正確で、そのサウンドは「デリシャス!」だそうです。
旧キャビネット(低)
Hartke AK410です。フロントPUからの低音出力を鳴らすキャビネットです。10インチ125Wペーパーコーンが4発格納されています。小口径スピーカーで低域を鳴らすことで、パンチのある音が出るそうです。他の人にセットアップさせると、毎回こちらを高音用だと間違えるとか(笑)。
フロントピックアップ
DiMarzio DP145 Will Power Neckです。フロント側ピックアップ。ディマジオ・・・なんか名前の響きだけでも憧れます。Attitude Limited LTD3に搭載されているのはヤマハ純正のウーファーPUです。ディマジオの公式動画でLTD3を紹介するときは、フロントPUには黒いカバーがされていて、一切触れていませんでしたね。上手いです(笑)。
リアピックアップ
DiMarzio DP146 Will Power Middleです。リア側ピックアップ。Attitude Limited LTD3にも搭載されています。ビリーは、この上にエポキシ樹脂を塗って、このPUに触れながら弾くよう高さを調節しています。表面は丸くツルツルになっています(笑)。
パワーサプライ
VOODOO LAB PEDAL POWER 2 PLUSです。9V動作のエフェクターに最大8系統の電源供給が可能です。8系統の各電源出力が完全独立で、電源から起こる各エフェクターのサウンド相互障害を解消し、エフェクター本来のパフォーマンスを引き出すパワーサプライです。
ワイヤレス
LINE6 G50です。ビリーは、高音用と低音用で2台使っています。赤と青のシールの貼られた送信機をストラップに2個くっつけていますね。周波数帯域2.4GHzで通信するため、テレビ等の電波による影響を受けにくく、音質が非常にクリアだそうです。60mまで離れてもOKです。
フットスイッチ
MORLEY LINE SELECTOR ABYです。ビリーは、ディストーションをON/OFFするためのフットスイッチとして使用しています。EBSドライブペダルのディストーション側ループをA端子とOUTPUT端子に接続しています。B端子を未接続にすることで、AorBのスイッチでON/OFFを切り替えます。AandBのスイッチは意味がなさそうなので、スイッチ1個のラインセレクタで十分代用できそうです。